木材は樹木として生長する過程で取り込んだ二酸化炭素を固定し、地球環境にとって大切な役割を担う資源であるばかりでなく、住宅建築の資材や家具の材料などとして私たちの生活にとって欠かすことのできない資源です。 林産試験場では、これまで50数年にわたって、木材を活用した快適な生活や豊かな木の文化をささえる研究、また木材の需要を拡大するための新製品の開発、木材産業の技術力向上のための新技術、新製品の研究開発に取り組んできました。 人々の生活や暮らしの環境は年々向上している一方で、地球温暖化や有害食品などの問題から、健康や生命、環境という分野への意識が高まり、日常生活のなかで安全で高品質な生活資材が求められる時代になっています。 本来、木材は太陽の恵みを受け、自然や環境と調和して生育し、再生可能な人にやさしい資源であり、多くの利用の可能性を秘めた「環境型資源」として、他の資源との違いを誇れるものです。 近年、森林や林業をはじめ木材産業等を取りまく状況は大きく変化し、国では、平成13年に「森林・林業基本法」が制定され、森林の役割が木材生産を主体としたものから「森林の有する多面的機能の発揮」、および「林業の持続的かつ健全な発展」へと転換しました。 また、北海道でも平成14年3月に「北海道森林づくり条例」が制定され、その後、基本理念の実現に向けた「北海道森林づくり基本計画」によって、今後の北海道の森林のすがた、林業・木材産業等の振興方策及びそれらを実現するための数値目標が示されました。 このようなことから、森林を整備する過程で生産されるカラマツ等人工林材の住宅部材への利用や、森林バイオマス等の総合的な利用推進など、木材の需要拡大を図ることは、地域の林業・木材産業等の活性化を図り、森林を健全に維持していく上で大きな役割を果たしています。 林産試験場は、木材産業等を核とした地域の発展に向け、要素技術の研究・開発とその総合化・体系化に積極的に取り組むことが求められています。 これらの情勢の変化に対応し、道民の豊かな生活に貢献し、また本道の木材産業等を今後とも積極的に支援していく役割を担うために、「林産試験場中長期ビジョン」を改訂し、今後の研究、普及方針を示すこととしました。
|